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神谷塾的勉強と受験と子どもの教育
札幌で学習塾を営む神谷が、日々生徒と接しながら考えたことをつづります。  おすすめの勉強法や高校・大学受験、教育全般に関する話題を書いていきます。  ★コメントには必ずお返事します★

プロフィール

神谷英樹

Author:神谷英樹
1962年、愛知県知多郡に生まれる。
1981年、愛知県立半田高校を卒業。
1983年、予定外の2年の浪人生活を終えて北海道大学に入学。
1988年、北海道大学理学部地球物理学科を卒業、地質コンサルタント会社に入社。浦和市(当時)にあった研究所に勤務。
1995年、どうしても北海道に戻りたくなってその会社を退職。札幌市内の学習塾で講師の職を得る。
2001年、独立開業。屋号を神谷塾とする。
家族は妻と大型犬1頭。息子2人は東京と名古屋に在住。趣味は物理と化学と野球とギターとベース。



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社会科の進度が遅い件

その昔,私が中学生だった40数年前は,中1・中2で地理・歴史を,中3で公民を学んでいました。中3になったところでスキッと公民をスタートしたのです。私が塾で教え始めた約25年前も,確かギリギリこの線は守られていたと思います。歴史の最後のほうが中3に持ち越されたとしても分量は多くなく,遅くとも5月のどこかで公民に入る学校がほとんどだったはずです。

今はどうかといいますと,地理を中1・中2でというのは変わりありません。歴史は,日清・日露戦争あたりの近代までを中1・中2で学び,第一次世界大戦以降の現代史は中3に割り当てられています。人類が滅亡しない限り現代史の学習事項は毎年増える道理ですので,中2まででは十分に消化できなくなったということが背景にあるでしょうし,近代・現代の学習内容を充実させるという文科省の方針もあったためです。生徒の身になってみれば,中2までに歴史全部を詰め込まれるよりも現代史は中3できちんと教わったほうがいいに違いありません。そして,地理と歴史の基礎をひととおり学んだあとで公民に入る,という流れになっているわけです。

さて5月になり,中3の子らがいま学校で第二次世界大戦のあたりを勉強しているのだとしたら順調でしょう。ところが,中学によっては「江戸時代がまだ終わっていない」というところがあるはずです。まさかと思われる方がいらっしゃるでしょうが,事実です。神谷塾に来ている中3生に進捗状況を尋ねると毎年そういう目に遭っている子がいますので。(神谷塾には西区を中心に複数の中学から少しずつ生徒が集まっています)

中3の5月は連休のあと修学旅行があり,6月は1学期の定期テストがありと,なかなか授業が進まない。そんな状況でいま江戸時代のどこかにいるということは,夏休みまでに現代史が終わらないということです。終わるのだとしたらずいぶん“効率のいい”授業をされることになりますね。日本の近代史・現代史は世界との関係が深くなってとても複雑で高難度ですから,“効率のいい”授業などされたら生徒はたまりません。

本来,中2までに近代が終わるように計画的に授業をすれば,中3の1学期の半ばで歴史は終わり,暑くなるころには公民を始められるはずなのです。公民は公民で,大人も普段関知しないような政治や経済の初歩を学ぶので難しいものです。歴史以上に“効率のいい”学習などできません。

話が長くなりました。では,上のような目に遭っている中3生はどうすればいいでしょうか。歴史は学校の後追いをすることにして,公民の勉強を自主的に始めてはどうでしょう。教科書の最初にある「現代社会」のところは自習しにくいので,小6で少し学んで予備知識のある憲法と政治のところから始めるのです。教科書を読んでノートに整理していくのがお勧めですが,これが要領良くできない人は,教科書を読みながら中学や塾のワークの基本問題を解いてみるだけでもいいでしょう。「一問一答」形式の問題ならすいすい行けるはずです。なにより手を動かして書いてことが大切です。

公民の憲法・政治の分野では「国の交戦権の否認」とか「内閣の助言と承認」とか「健康で文化的な最低限度の生活」といった憲法の文言を理解・記憶する必要があるので,早めに着手したほうがいい。「予習」がしてあれば,涼しくなるころ中学で“効率のいい”授業をされてしまっても追随していけるはずです。



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