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神谷塾的勉強と受験と子どもの教育
札幌で学習塾を営む神谷が、日々生徒と接しながら考えたことをつづります。  おすすめの勉強法や高校・大学受験、教育全般に関する話題を書いていきます。  ★コメントには必ずお返事します★

プロフィール

神谷英樹

Author:神谷英樹
1962年、愛知県知多郡に生まれる。
1981年、愛知県立半田高校を卒業。
1983年、予定外の2年の浪人生活を終えて北海道大学に入学。
1988年、北海道大学理学部地球物理学科を卒業、地質コンサルタント会社に入社。浦和市(当時)にあった研究所に勤務。
1995年、どうしても北海道に戻りたくなってその会社を退職。札幌市内の学習塾で講師の職を得る。
2001年、独立開業。屋号を神谷塾とする。
家族は妻と大型犬1頭。息子2人は東京と大津に在住。趣味は物理と化学と野球とギターとベース。



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週刊あれこれ(2019.4.22~4.28)

某日 加藤秀俊『独学のすすめ』(ちくま文庫)を読了。道コンの素材になっていたことで存在を知り,読んでみようと思ったものである。「学問の流動性」の章では,学生の大学間移動をもっと自由に(アメリカのように)できないか。各大学が門戸を閉ざし,国内の学生に対してすら移動を認めないでいるようでは,「国際化」などと不用意に言うべきではない--という論説がとてもよく腑に落ちたものである。論旨が明快で達意の文章。快適にどんどん読めてしまった。

某日 玉村豊男『男子厨房学入門』(中公文庫)を読了。「料理は愛情でもなければまごころでもない。料理は知識であり,技術なのだ」という一節を朝日新聞一面の「折々のことば」(鷲田清一氏による)で見つけて入手した。厨房に入ることを男子に勧めるのは,食べたいものは自分でつくるのが基本だからである。素直に納得がいき,ずいぶん長い間食事を作っていない我が身を反省した。

某日 岸井ゆきの主演『愛がなんだ』を観に,ディノスシネマズ札幌(南3西1)へ。学生時代の思い出も残る大切な映画館だったが,今年6月で閉店となる。札幌ではここでしか上映していない映画というのがよくあり(※),それは同時に貴重な作品であることも多かったので,本当に残念だ。あと何回行けるだろうか。新しい店舗が早く見つかることを祈りたい。
※最近では以下の映画がそうだったはずである(一部)。
2019年 恐怖の報酬(オリジナル完全版)
2018年 エリック=クラプトン・12小節の人生
 遊星からの物体X(デジタルリマスター版)

某日 スキマ時間に本とか週刊誌を読むつもりでコメダ珈琲店狸小路2丁目店に入ったら,仕事机のような一人席に案内された。いかにもカフェで仕事をする人向けの,そこに座るなら仕事しなさいと言われているような席であった。それでつい仕事をしてしまった。

4月27日(土) 理科講座の第3回。中1化学「気体の性質」と中2生物「生物と細胞」「肺・肝臓・腎臓」。中1の講座は必ず1コマ目(18:30~20:00)で,その前には15時から個別指導をしている(自習も可)ので,15時とか16時から勉強に来て18:30から理科講座を聴いて帰る,というのが中1塾生へのお勧めである。これを実行する生徒は例年そう多くはないのだが,今年は初回(先週)から半数以上がやっていて,非常にいい感じである。




英語リスニングをどうするか(2)

英語リスニング対策として「リスニング」の練習をするのはうまくない,という件です。では何をすべきかというと,単語・熟語と文法。なーんだと思われるかも知れませんが,これより重要なものはありません。

英語であろうと何語であろうと,知らない言葉は聴き取れません。フランス語やロシア語のリスニング試験であれば,私の場合これらをほぼ全く知りませんので,どんなに手加減があっても0点のはず(そもそも試験を受けることが間違い)です。

リスニング試験にも高校入試なりの手加減があり,声優たちの音声は概して聴き取りやすく,本物の会話みたいに速くて全然ついていけない,ということはないようになっています。だから,これで聴き取れない(ついていけない)のだとしたら,耳の分解能が悪いのではなくて言葉そのものがわからないからです。

それはまず単語・熟語のレベルであり得ます。apple(ポー)とかbanana(バーナ)は多くの子が大丈夫でしょうが,avocado(アヴァードウ)はどうでしょうか。アボカドという果実を知ってはいても,アヴァカードウと発音されれば怪しい。まして果実の存在を知らなければ無理。これはやや意地悪な例としても,知らない単語は聴き取れないのです。しかし逆を言えば,単語や熟語を知ってさえいればこの点は解決します。

いっぽう,文法がわからないから聴けないのだとしたら根が深い。 He stayed there for a week. という台詞があったとします。「彼はそこにどのくらいの期間滞在したか」という問いに日本語で答えるとしたら正解は「1週間」ですが,「4週間」と誤答する子が必ずいるでしょう。ヒー・ステイドゥ・ゼア・フォラウィークと発音されるので,最後の部分を four week と誤解するのです。(「4週間」ならその部分は for four weeks となります)

期間を表す語句の前に前置詞 for が来ることを知っていれば, for の次に来る部分が期間の長さだとわかります。ところが前置詞の存在を関知しなければフォラと言われて four だと錯覚するのも無理はありません。まして「4週間なら four weeks と最後が複数形になる」ことにも思い及ばないでしょう。アボカドの件と違い,これは別に意地悪問題でも何でもないのですが。

外国語に熟達している多くの先人が言っているように(たとえば千野栄一『外国語上達法』岩波新書p.41),外国語の学習とは語彙と文法に尽きるのです。リスニング問題で得点できるようになるためには,教科書に出てきた単語・熟語をまずマスターし,文法を総復習する。するとまずリスニング以外の問題で正答が増えるでしょうし,気がついたらリスニングも苦手ではなくなっている。そんな展開になることを期待したいものです。




英語リスニングをどうするか(1)

英語のリスニング問題は得点できていますか。北海道公立高校入試では,英語60点満点中リスニング(大問[1])の配点が15点と,全体の1/4(25%)もあります。現行の大学入試センター試験の英語では筆記200点+リスニング50点で,リスニングの割合は1/5(20%)。単純に比較してリスニングの扱いは大きめであると言えます。

高校入試がそうなので道コン(中3の)でも同じ。問1では会話を聴いて絵を選ぶ。問2では会話の台詞(A1→B→A2のA2)を選ぶ。問3ではスピーチを聴いて質問に合う答を選ぶ。それぞれ小問が3つあり,問1は1点×3,問2と問3が2点×3ずつで,合計15点となっています。

問3は長いスピーチを聴いてから質問が来るので他より難しめではありますが,リスニングで高得点を取る子はあまり苦労しません。大問[1]全体で,間違っても9問中1問くらい。ところが,リスニングで得点できない子は問3だけではなく,“簡単な”はずの問1や問2でもぽろぽろ間違う。15点で10点を切ったりしてしまいます。

だからリスニング対策をしなくちゃ…と考えるのも無理はありません。市販のCD付き教材とかNHKラジオ講座とか,いろいろ方法はありそう--なんですが,ちょっと待ってください。

大問[2]以降でしっかり得点できていて大問[1]のリスニングだけ取れない,ということでしたら,結構です。リスニング教材で対策を始めましょう。英語の基礎的な力はあると思われるので,後述する方法(次の次?)を試してもらえばたぶん一気に良くなります。

いっぽう,得点できないのはリスニングだけではない,つまり全体によく間違っているのだとしたら,それは「リスニングだから」ではありません。英語そのものがまずいのです。ですから,CDなどで「リスニング」の練習を浴びるほど繰り返したとしも,たぶん効果はありません。この件について次回書く予定です。



ヤマガラ(2)

先日のヤマガラの別ショットです。

ヤマガラ2

【以下はWikipediaの記事を参考にしました】

ヤマガラは「スズメ目シジュウカラ科シジュウカラ属」に分類されます。スズメの仲間でありシジュウカラの仲間なのですね。(うちにはスズメは来ませんがシジュウカラはヤマガラの次くらいに常連で,どちらもよく団体さんで来ています)

「標高1500m以下にある常緑広葉樹林や落葉広葉樹林に生息する。食性は雑食で、昆虫、クモ、果実などを食べる。主に樹上で採食し夏季は主に動物質を、冬季は主に果実を食べる。堅い果実は後肢で挟み、嘴でこじ開けて中身を食べる」のだそうです。ヒマワリの食べ方がまさにこれです。

「本種専用の『ヤマガラかご』を使い平安時代には飼育されていた文献が遺されている。学習能力が高いため芸を仕込む事もでき、覚えさせた芸は江戸時代に盛んに披露された」とのこと。うちに来る子たちもわりあい人に馴れている感じで,すぐ目の前で(窓ガラス越しに,ですが)観察していても物怖じせず,せっせとヒマワリをつついています。写真のように目が合うこともしばしば。



連休には読書を

もうすぐ大型連休。10連休ではなくとも,この機会に普段は読めない厚めの本を読もうとお考えの方もいらっしゃることでしょう(『週刊東洋経済』最新号で特集しています)。私も,今年1月に亡くなった梅原猛氏の『水底の歌 柿本人麻呂論』に挑戦しようと思っています。いわゆる古代三部作のうち『隠された十字架』と『神々の流竄』は若い頃から何度か読んでいるのですが,『水底の歌』だけ読めずにいたので。

さて,子供たちにとっても大型連休です。例年ですと登校しなくてはならない4月30日~5月2日も,ご承知のように今年に限ってはすべて休日。ここぞとばかりに特別な宿題が出たり部活があったりはするでしょうが,いつもより自由時間が増えるのは確かではないでしょうか。そこで--

子供たちも読書のための日なり時間を取れないものでしょうか。お勧めは「岩波ジュニア新書」などの新書です。一冊一冊テーマがはっきりしているので,普段は学校の朝読書だけという子にも,普段は小説が中心という子にも,向いています。また,その道の専門家が中高生向けに書き下ろしているものなので,内容もしっかりしています。

一度お子さんを大型書店の新書売り場に連れて行ってあげてください。それはそれは膨大な量の本が並んでいて,全部見て回ろうとすると1日あってもたぶん足りません。だからお子さんとしては岩波ジュニアに絞って探すのがうまい作戦だと思うのです。ご本人が面白そうだと思う本を4~5冊,買ってあげてください。面白ければ最後まで読めばいいし,つまらなければ途中でやめていいからと。すると,お子さんも本気で自分にとって必要な本を探すのではないでしょうか。

これで新書の良さを一度知れば,そのうち必要に応じて大人向けの新書も探すようになると期待できます。そのうち,新書がいつも鞄に1冊入っている,というデキルやつに成長するかも知れません。いいでしょう?

そして,つまらないからとお子さんが中断した本がもしもあれば,お母さんかお父さんの本にすればいいのです。岩波ジュニアは大人の入門にも適していますので。



週刊あれこれ(2019.4.15~4.21)

某日 進学相談会。道コンの成績が出るたび,ご父母(お一人または両方)にご足労いただいて,道コンでの様子,受験対策,定期テスト対策,普段の勉強,部活,健康管理などなど多岐にわたってお話する。ご希望があれば本人も交える。姉妹で来てくださっている場合は二人分。また,塾生ではない兄弟姉妹の勉強や受験にアドバイスを差し上げることも。おおむね一ご家庭に1時間取っているのだが,こんな具合だから1時間で収まらないこともしばしば。この席で仕事上の重要なヒントをいただくこともあるので,神谷塾を始めて以来ずっと大切にしているのである。

某日 高校化学のメンテナンス。正確に言うと自分の頭の,高校化学に関する部分のメンテナンス。この日は「反応の速さと平衡」。ふだんは小中学生の面倒を見ている時間が圧倒的に長いので,高校内容は時々油を差さないと錆び付いて動かなくなるのだ。数学は特にそうなのでなるべく毎日,ジャンルを取り混ぜて2~3題解く。物理や化学は毎日とはいかないので,気になった項目を気になったときにすぐやる。

某日 高校化学のメンテナンス。生物がらみで「天然高分子化合物」。有機化学もずいぶん勉強してきたが,電子のふるまいなどは相変わらず難しい。死ぬまで勉強を続けるほかないと思う。

某日 高校化学のメンテナンス。「浸透圧」。希薄溶液の浸透圧の公式(ファントホッフの法則の式)になぜ気体定数が出てくるのか,忘れていたためである。

某日 コメダ珈琲店二十四軒店へ。コーヒーとCモーニング(小倉あん)を楽しみつつ,宇沢弘文『人間の経済』(新潮新書)と『週刊東洋経済』最新号を読む。後者はちょうど第2特集でスターバックスとコメダの戦略比較をやっていた。

4月20日(土) 理科講座の第2回。中1化学「物質の種類と密度」と中3生物「生殖と遺伝」「遺伝の規則性」。1回90分~120分で基礎から発展まで。実験・観察の動画を見せ,問題演習をしながらひととおり話す。理科だけで90分とは生徒も大変だと思うが,自由参加にも拘わらず毎年よく出席してくれる。資料と演習問題は毎年チェックをして修正・追加もする。中1は最初の講義になるので特に周到な準備をした。中1も中3も新作問題を混ぜたので前夜は残業になった。

4月21日(日) 押尾コータローのライブへ妻と。道新ホール。彼のライブに足を運ぶのは6回目(うち1回は世良公則とのジョイント)だ。札幌へ来てくれるときはだいたい日曜にやってくれるのでありがたい。今回は新しいCDの収録曲を全部やるという意欲的なステージ。途中で「戦場のメリークリスマス」など彼のスタンダードを交えてくれたのも嬉しかった。なお,今年のRising Sun Rock FestivalにDEPAPEKO(DEPAPEPEとのユニット)で出るそうである。




道コン資料活用法(4) 小学生道コンと高校入試

小学生道コンの個人成績票に「どんな高校に行けるかな?」という欄があります。受験生自身のSS(偏差値)を示すがあって,その左右に高校名が書かれていますね。各高校は合格者平均SS(道コンの)に従って並んでいますので,は「あなたのSSだと左右の高校の合格者の真ん中くらいですよ」という意味になります。

それはそうなんだろうけど,毎回なんだか,がっかりするんだよね…という方もおられるのではないでしょうか。わりあい好い成績だったはずのに,某高校にはまだまだ手が届かない。もっと努力せよということなんだろうけど,けっこうキツイ。もう某高校は諦めたほうがいいのかな?--とか。

どうぞ諦めないで努力を続けてください。中学生になればきっと変わってきます。その理由を書きましょう。

ひとつは,前々回(道コン資料活用法(2)に)書いた,中2や中1のSSの伸び悩みと同じと言っていいでしょう。問題に手加減があるので,平均点が高く,SSが伸びにくい。今回の道コンでは小6の4教科の1位がSS69.5と控えめです。それに対して,各高校の合格者平均SSは中学生(中3)の道コンSSを使っています。こちらは最上位がSS75くらいになる試験なので,小学生道コンのSSをこれに参照すると,どうしても実力のわりには低めに位置することになってしまうのです。

もうひとつ。中学生になってからのほうが高めのSSを取りやすいという事情があります。小学生道コンの上位層の中には,中高一貫校に進み,中学生の道コンを受けなくなる人たちが一定数います。すると,身も蓋もない言い方になりますが,中学生になればそれだけで道コンSSは上がります。実力の伸びがなくても,たぶんSSで3~4くらいは上がる。

中学生になっても,中2までのうちはやっぱりSSは伸びにくいかも知れませんが,高校受験をする人たちだけの,高校受験のためのSSであり,合格可能性判定になりますので,ぐっと実情に合った数値が出てきます。それを楽しみにして,今は実力をつけましょう。



ヤマガラ

大きめの皿にヒマワリの種を盛って自宅のシラカバの枝に吊しておくと野鳥が来ます。写真は“常連”のヤマガラです。(撮影はうちの次男,今年1月)

嘴に種を銜えているのがおわかりでしょう。これを足で押さえつけ嘴でカッカッカッカッ…とつついて中身を器用に食べます。

ヤマガラ1



中学生の定期テスト対策について

神谷塾HPの「よくあるご質問」のコーナーに、中学生の定期テスト対策に関係する2項目を追加しました。ここにもアップしておきます。

Q:中学生の定期テスト対策はどのようにしていますか。

A:中学生の個別指導は、数学・英語の予習の部分を除けばほとんど中学の授業の後追いです。授業が先へ進んだら直ちにワークの該当箇所を解いてみて、学習内容の理解と定着を図るようにしています。すべて自力で解いてから指導しますので、実は「日々是テスト対策」と言えます。もちろん、定期テストが近づけば予習は中断して試験範囲の勉強に集中しますし、土曜・日曜にもフリータイムで指導します。これが当塾で「定期テスト対策」と呼んでいるもので、生徒の自主的な勉強を促すほかには特別なものは用意しておりません。しかし、当塾で用意するワークと不足を補うプリント類、それに加えて中学で用意されているワークの試験範囲をきちんと勉強しておけば、定期テストの準備としてはまっとうであり、必要にして十分でしょう。その中学のその学年の最高得点は取れないかも知れませんが、本人の実力相応の評定が取れるだけの成績を、当塾の生徒はしっかり取ってきています。

Q:中学生の指導に「過去問」は使わないのですか。

A:いわゆる「過去問」と呼ばれるものとしては、当塾ではまず高校入試の過去問、そして北海道学力コンクール(道コン)の過去問。すなわち世にオープンになっている、公正な手段で手に入るものばかりです。これらを十分に利用して、中学生の実力と答案作成能力の向上を図っています。


道コン資料活用法(3) 何%ならGO?

道コン事務局の方のお話では,中3生の道コン受験者の割合は全道で30%弱だそうです。札幌市では40~50%で上位層が多いとのこと。数年前に伺ったことですが,年ごとの変動は大きくはないのでしょう。中3の道コンは年6回あるうち第2回(8月)と第5j回(1月上旬)が特に多く,昨年度はいずれも全道で約14000人,石狩地区で約9000人。こと石狩地区に関して言えば,統計の母集団としては十分な数といえそうです。

そこで気になる高校の合格可能性。「何%なら受かりますか」と単刀直入に尋ねられることがありますが,ちょっと意地悪なことを言えばこの問は回答不能です。たとえば「合格可能性60%」は「10回受験したら6回受かる」という意味ですからね。「100%なら受かります」と言えば理論的に正しいでしょうか。道コンの合格可能性は98~2%の範囲で出ますので,その数値以上のことは言えないのです。

(とはいうものの,生徒によっては計算上,たとえば400%などと算出される場合があるそうです。その生徒は文字通り抜群に優秀で,受験した場合不合格になることは理論上あり得ないということです。もちろん,道コンの個人票には98%と書かれます)

では現実的な話に移りましょう。ざっくり言えば70%くらいが判断の分かれ目でしょうか。ただし「ざっくり」言って,です。

一口に70%といっても状況は様々です。たとえば「ランクは不足だがSSは高め」という人の場合,かなりの確率で「学力重視枠」の15%を争うことになるので,入試当日に自己ベストを出すくらいの条件が要ります。「ランクがギリギリ足りていてSSが不足ぎみ」の人も,合格ゾーンの右下の,受験者がでっかいダンゴになっているところに位置しているので,同じことが言えます。

今春の北海道入試のように数学が激易だと高得点での争いになる。数学が得意で数学で他教科の穴を埋めていた人は,いつもの調子で戦うと足許を掬われます。また昨年の北海道入試のように理科で優秀者を苦しめるミス,社会では全員を苦しめるあり得ないミスがあれば,それで調子を狂わされて沈没,ということもあり得ます。合格可能性が高いことも重要ですが,本番で状況に応じてタフに乗り切る力も求められる。そういうタフさが見込めない人なら,合格可能性が98%で,できれば合格ゾーンにすっぽり入っていてほしい。

毎年いるわけではありませんが,受験も間近となった12月ごろ,道コンの判定は50%くらいなんだけど,本人が「この高校以外受ける気はない。絶対に間に合わせる」という決意も固く,2月までの伸びしろも十分見込める,という場合,GOサインを出すことがあります。もともと基礎はできていて,中3の夏まで運動部で頑張っていた男子にこういうタイプが多いです。



道コン資料活用法(2) 思ったほどSSが伸びない

これはおもに中2や中1の人向けの話です。前回の道コンに比べて得点は増えたのに,SS(偏差値)が期待したほどには伸びない…と,なんとなく納得がいかないことはありませんか。

これは私の印象ですが--道コンは,国語・数学については中2の冬まで,理科・社会・英語については中3の春まで,「手加減」があるようです。目標は北海道公立高校入試なので,おおむね中3の夏から形式も難度も一気に「入試っぽく」なるのですが,逆にそれまでは多くの生徒さんの実力チェックに役立てられるように,比較的基本的なことを中心に出題されています。

問題が易しければ平均点は高くなります。SSというのは平均(50)からどのくらい上下に隔たっているかを示す数値ですから,得点が高くてもSSが伸びないのは無理もありません。また,問題が易しくて満点近く取る人が多いほど標準偏差(得点のバラツキを示す値)が大きくなり,やはりSSは伸びない。そういうものなのです。各高校の合格可能性判定や,本番で何点取れるか?という数値もこのSSが基準になっているはずなので,やはり今ひとつという値になってしまうのでしょう。

中3になりますと,問題が本格的になって実力が得点に反映しやすくなります。たとえば今回中2で受験して270点の人はSS65.7ですが,中3で受験して270点の人はSS70.2です。中2の平均点は180点で標準偏差は57.4点,中3の平均点は161点で標準偏差は53.9点。280点以上取った人が中3では9902名中34名しかいませんが,中2では7012名中101人もいます。最高点を見ると,中2では297点でSS70.4ですが中3では298点でSS75.4。中3道コンではこのように差がつきやすいのです。ですから,中3になったらこの件は解決しますので,どうか安心して(?)いてください。

ところで,理科・社会は(全問選択だったりもして)中2までは特に易しい。どこかで解いたことがあるような問題がほとんどではないでしょうか。これは--これも私の憶測ですが--

中2までは基礎基本をしっかり身につけておいてほしい。深めるのは中3からでいいから,中2までの道コンに出していることはせめて穴がないようにしておいてほしい。逆に,中2までの道コンに出ていることを難しく感じるようなら,そこは既に弱点になっているから要注意。今すぐにでも復習すべきだ。

というメッセージがきっと込められています。間違えた箇所はよく復習しておきましょう。




道コン資料活用法(1) 仮想実力点

小中学生の方は,北海道学力コンクール(道コン)の個人成績票が届いている時期でしょう。早ければ明日18日(木)には総合資料も手に入ると思います。その個人成績票や総合資料をご覧になるにあたり,お役に立つかも知れないことを少しずつ書いてみようと思います。今日はまず,総合資料の利用法について一席。

総合資料の後半に「得点・SS換算表」というのがあります。これは道コンのHPでも見ることができます。

仮に今回の成績がいまひとつ振るわなかった人。各教科,全問を見直し,ケアレスミスをはじめ「正解できたに違いない」問題の失点分を得点に加えて「仮想実力点」を出してみましょう。この操作は自分に甘くするとあまり意味がないので,なるべく厳密にする。そして,各教科で何点増やせるかわかったら,合計します。5教科の「仮想実力点」は何点になりますか?それを換算表に照らし合わせて「仮想実力SS」を出してみてください。

たとえば今回中3で受験して合計200点だった人はSS57.3です。見直した結果,国語で3点,数学で3点,社会で4点,理科で4点,英語で6点,「増やせた」としますと,合計20点アップして220点。「仮想実力SS」は61.0になります。どうですか?

(5教科で20点上げるというと大変なことのように思われるかも知れませんが,実は各教科4点ずつ,設問数にすれば2問くらいのものなのです。試験の現場での心がけ次第で上げられる範囲かも知れません)

さらに,個人成績表の各高校の相関表で,たとえばある高校のイエローのゾーン(40~60%)にいたのなら,SSを4だけ(2マス)左へスライドさせてみましょう。グリーンのゾーン(60~80%)に食い込めるはずです。合格が見えてきましたね!

この「仮想実力」はいちおう根拠のあるものです。道コンの成績は出てしまったので何ともなりませんが,「本当はSS61は取れそうなんだ」と思うだけで励みになるのではないでしょうか。ぜひやってみてください。