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神谷塾的勉強と受験と子どもの教育
札幌で学習塾を営む神谷が、日々生徒と接しながら考えたことをつづります。  おすすめの勉強法や高校・大学受験、教育全般に関する話題を書いていきます。  ★コメントには必ずお返事します★

プロフィール

神谷英樹

Author:神谷英樹
1962年、愛知県知多郡に生まれる。
1981年、愛知県立半田高校を卒業。
1983年、予定外の2年の浪人生活を終えて北海道大学に入学。
1988年、北海道大学理学部地球物理学科を卒業、地質コンサルタント会社に入社。浦和市(当時)にあった研究所に勤務。
1995年、どうしても北海道に戻りたくなってその会社を退職。札幌市内の学習塾で講師の職を得る。
2001年、独立開業。屋号を神谷塾とする。
家族は妻と大型犬1頭。息子2人は東京と大津に在住。趣味は物理と化学と野球とギターとベース。



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洋楽のすすめ(8) CYNDI LAUPER:TIME AFTER TIME

(2016年8月19日発行の『神谷塾だより』に掲載したものです)



シンディ=ローパーは1953年ニューヨーク市生まれの歌手。はじけるようなパワフルな声の持ち主で、歌うために生まれてきたような人である。マイクが要らないのではと思うほどの声量だが、意外にも喉の酷使がたたって声が出なくなり、活動を休止していたことがあるそうだ。日本びいきであることでも知られる。

「タイム=アフター=タイム」は1983年の作品で、シンディとバンドのキーボード奏者だったロブ=ハイマンとの共作。全米ヒットチャートで初の第1位になり、多くの人に愛され、歌手にもそうでない人にも多くカバーされている(後述)。

別れた元恋人を思い、気遣う歌である。time after timeは通常は「何度も何度も」だが、この曲の中では「いつも・いつまでも」。

Lying in my bed, I hear the clock tick and think of you
Caught up in circles, confusion is nothing new
Flashback-warm nights-
Almost left behind, suitcase of memories, time after-


  ベッドに横になり 時計の音を聞きながら あなたのことを思う
  思考は堂々巡り でも混乱するのはいつものことだわ
  ふと脳裏に蘇る 愛に満ちていた頃の暖かな夜の思い出
  それはスーツケースに詰めて ほとんど置いてきてしまった

Sometimes you picture me-I'm walking too far ahead
You're calling to me, I can't hear what you've said-
Then you say-go slow-I fall behind-
The second hand unwinds


  私を思い浮かべることもあるでしょう 私は先に来すぎていて
  あなたが呼んでいるのに あなたが何を言ったのか私には聞こえない
  そしてあなたは言う ゆっくり歩いてくれ 見失っちゃうじゃないか と
  秒針が巻き戻されていく

If you're lost you can look-and you will find me time after time
If you fall I will catch you-I'll be waiting time after time


  道に迷ったら辺りを見渡せばいい 私がいるわ いつもどこにでも
  倒れそうになったら私が受け止める 待っていてあげるから いつまでも

After my picture fades and darkness has turned to gray
Watching through windows-you're wondering if I'm O.K.
Secrets stolen from deep inside, the drum beats out of time-


  私の面影が色褪せ 暗闇が薄明へと移ろうころ
  窓越しに見ながら あなたは気遣ってくれる 私は大丈夫かと
  心の奥底の秘密が明かされ 胸のドラムは調子外れに鳴っている

「輪の中に捕らわれる」から「思考が堂々巡りに陥る」。
handは時計の針。時針はhour hand,分針はminute hand。
ifは「…かどうか」。動詞wonderの目的語になる名詞節を導く。

さて、ジャズトランペットのマイルス=デイヴィスがこの曲に惚れ込み、'85年からレパートリーにしている(トランペットで)。さらにその演奏に惚れ込んだジャズ歌手のカサンドラ=ウィルソン(下の写真)が'99年、今度はまた歌でカバーした。で、“マイルス版”はオリジナルの演奏をほぼなぞっているのだが、“カサンドラ版”ではかなり改変されている。コードがジャズ的なのは当然として、改変の最大のポイントはテンポ。緩やかで、けだるい。だが慈愛に満ちている。



神谷はこの曲をカサンドラ版で初めて聴いて惚れ込んだものだから、カサンドラ版のほうに馴染みがある。後になってオリジナルに興味が湧き、“シンディ版”を聴いてみたところ、この名曲に対する第一印象は「?」であった。詞の内容に対してテンポが速すぎて、詞の良さを損なってしまっているように思えるのだ。だからジャズ界では神と崇められるマイルスの演奏を聴いても印象は同じであった(困ったことである)。「オリジナルを凌駕することにカバーする意義がある」とすれば、こんな感想を持つのも変ではないはずなのだが。