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神谷塾的勉強と受験と子どもの教育
札幌で学習塾を営む神谷が、日々生徒と接しながら考えたことをつづります。  おすすめの勉強法や高校・大学受験、教育全般に関する話題を書いていきます。  ★コメントには必ずお返事します★

プロフィール

神谷英樹

Author:神谷英樹
1962年、愛知県知多郡に生まれる。
1981年、愛知県立半田高校を卒業。
1983年、予定外の2年の浪人生活を終えて北海道大学に入学。
1988年、北海道大学理学部地球物理学科を卒業、地質コンサルタント会社に入社。浦和市(当時)にあった研究所に勤務。
1995年、どうしても北海道に戻りたくなってその会社を退職。札幌市内の学習塾で講師の職を得る。
2001年、独立開業。屋号を神谷塾とする。
家族は妻と大型犬1頭。息子2人は東京と大津に在住。趣味は物理と化学と野球とギターとベース。



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静電気で蛍光管を光らせてみた(続)

前回の記事の続きです。

プラスチックの下敷きを化繊の布でこすると、布から下敷きへ電子が移動して布はプラスに、下敷きはマイナスに帯電します。この下敷きに蛍光管を触れさせると,下敷きに溜まっている余分な電子が流れ込んで光る、とよく説明されています。これに関して,

○プラスに帯電している布のほうに触れさせたときはどうなのか?
○そもそも,近づけるだけで(触れさせなくとも)光るのではないか?


ということを問題にしていました。

先日の実験は生徒が帰ったあとの教室で,電灯は消してはいたものの窓から街の明かりが入って完全な暗闇の中ではありませんでした。そこで昨夜は道具一式を自宅に持ち帰り,真っ暗な自室でこっそり(笑)やってみました。自宅は札幌でも辺鄙な(クマが出たりもする)場所にあるので,神谷塾よりも良好な暗闇が実現できる(笑)のです。札幌は初夏を迎えていますが,前夜はよく乾燥していて静電気の実験には好条件だったと思います。(本州などでは,特に夏場は,湿気のために静電気の実験には向かないようです。北海道在住で良かった)

さて,二度目の実験で気づいたことを書きますと--

○マイナスに帯電した下敷きに蛍光管を近づけると,光るとともに,パチパチと放電の音がする。
○蛍光管を下敷きに接触させたまま面上をスライドさせたり,一度離して別の部分に近づけたりすると,また光る。
○プラスに帯電した布のほうでも蛍光管が光るが,下敷きのときほど鮮やかではない。


いつも頼りにしている「新理科教育ML」で今回の件を相談してみたところ,下敷きや布に蛍光管を「近づける」だけで(接触させないで)光るのは放電が起こるためだと考えてどうやらよさそうです。もう少しちゃんとまとめますと,

1)静電気は電圧が高いので接触する前に放電で電荷の移動が起こる。その距離は電圧によって決まる。

2)このとき流れる電流で蛍光管は発光する。

3)帯電体の電荷が正でも負でも,電荷の移動が逆になるだけで放電は起こる。
 ただし,正か負かによって放電に必要な電圧に差があるかも知れない。


当初は「高圧送電線の近くで蛍光灯が光る」のをつい連想して電場がどうのと思ってみたりもしましたが,意外にシンプルな現象であるようです。(高圧送電線のほうはこちらのサイトに紹介されています。難しい議論がありそうで,当面は私の能力を超えています)

中学生の教科書には「接触(触れ)させると一瞬光る」とよく書いてあるのですが,電圧にもよるということでしょうか。しかし,蛍光管などが光ったと確認するにはそれなりの電圧が必要で,だとすればやはり接触する前に放電が起こるように思います。この実験に関するかぎり,教科書の記述は正確ではないような。

簡単な実験のように思いこみ,文字を追っただけでわかったようなつもりでいましたが,理科の教師の端くれとしては正しい姿勢ではありませんでした。なんでも実際にやってみると,ぐっと理解が深まるものです。この件でまた新しい知見が得られたら,続きを書くつもりです。

なお,実験の模様を動画に撮れないかと考えたのですが,「蛍光管が下敷きに触れているかいないか」を見てもらうためには照明が必要です。ところが,照明があるところでは,4Wの蛍光管は光っているのかいないのか全然わかりません。そんなわけで,大変残念ですが現在の私の手持ちの道具で撮影は無理です。悪しからず。


静電気で蛍光管を光らせてみた

中2理科で「静電気で蛍光管を光らせる」という実験があります。昔からよくやられているのは「プラスチックの下敷きを化繊の布でこすり、下敷きの方に蛍光管を触れさせる」というもの。たとえば下敷きがポリ塩化ビニル(PVC)、布がポリエステルだとすると、布から下敷きへ電子が移動して布はプラスに、下敷きはマイナスに帯電します。この下敷きに蛍光管を触れさせると、下敷きに溜まっている余分な電子が流れ込んで光る、と説明されています。

では、プラスに帯電している化繊の布のほうに蛍光管を触れさせたらどうなるのでしょうか?

書籍やネット上の文献や映像を探してみましたが見つかりません。私的な場で「プラスに帯電しているということは電子が足りないのだから、蛍光管に流れ込む電子がない。したがって光らない」という説明を聞いたことがありますが、呑み込めずにいました。だって、高圧送電線の近くでは蛍光灯が勝手に光るというではありませんか。電場があればいいのでは?

また、最近では「アルミ缶にラップフィルムを巻き付けてから引き剥がし、そのアルミ管に蛍光管を触れさせる」という方法も行われています。この場合、アルミ缶はプラスに帯電するのです。

そんなわけで、蛍光管を触れさせる相手は帯電していればいいのであって、マイナスでもプラスでもいいのじゃなかろうかと考えました。それならば、下敷きをこすった化繊の布のほうでも光るはずです。

蛍光管の中には水銀原子が封入されていて、これに電子が衝突して励起される(エネルギーを得る)と紫外線を放出する。この紫外線はガラス管内に塗布されている蛍光物質に照射され、可視光線が発生する。これが蛍光灯の光です。励起の原因は普通は放電(電流が流れる)だが、電場の中に置くだけでもよいのでしょうか。

…というわけで、これまでやってみなかった自分を恥じ入るばかりですが、やってみたのです。光りました。

まず4Wの蛍光管を買ってきました。暗い場所でないと光っているのかどうかわからないので、夜、生徒が全員帰るのを待ち、照明を全部落としてからやることにしました。さて、PVCと思われる下敷きをポリエステル100%のTシャツでごしごし擦り、まず下敷きのほうに4Wの蛍光管を触れさせよう…としたら、すぐ光りました。それどころか、触れさせたときには放電は終わっているのか、もう光りませんでした。

そして、Tシャツのほうでもやはり光りました。下敷きのほうが盛大に光るように思いますが、Tシャツでも確かに光ることは光る。(ひとりでやっているので写真とか動画とか撮れないのが残念です)

わかったこと。
1)プラスに帯電したものでも光る。
2)帯電体に触れさせなくとも、近づければ光る。


マイナスでもプラスでもそこに電荷があればいいのだ、と結論づけたいところですが、心当たりの文献が手許に届くのを待ち、いつも頼りにしている「新理科教育ML」で相談してみたりして、話を詰めたいと思います。

以上、実験の速報でした。後日改めてまとめたいと思います。