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神谷塾的勉強と受験と子どもの教育
札幌で学習塾を営む神谷が、日々生徒と接しながら考えたことをつづります。  おすすめの勉強法や高校・大学受験、教育全般に関する話題を書いていきます。  ★コメントには必ずお返事します★

プロフィール

神谷英樹

Author:神谷英樹
1962年、愛知県知多郡に生まれる。
1981年、愛知県立半田高校を卒業。
1983年、予定外の2年の浪人生活を終えて北海道大学に入学。
1988年、北海道大学理学部地球物理学科を卒業、地質コンサルタント会社に入社。浦和市(当時)にあった研究所に勤務。
1995年、どうしても北海道に戻りたくなってその会社を退職。札幌市内の学習塾で講師の職を得る。
2001年、独立開業。屋号を神谷塾とする。
家族は妻と大型犬1頭。息子2人は東京在住。趣味は物理と化学と野球とギターとベース。



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1平方メートルは何平方センチメートル?

中学生の数学や理科を教えているとしばしば悩まされるのが、この話です。

   1 m2 = 10000 cm2 とか 1 m3 = 1000000 cm3

といった単位の換算が、ものの見事に定着していません。前者は小4、後者は小6でそれぞれ学習しますが、そのとき定着しなかったのか、したけれど忘れてしまったのか、少なからぬ中学生が全然できません。

忘れていてもいいのです。1万とか100万くらいなら憶えてもいられるでしょうが、その数値を憶えるよりは、むしろその意味を納得しておくべきで、納得できていれば忘れても必要な場面でサッと換算できます。

勉強とは習って憶えることだ、という信仰に支配されていると、1万とか100万を憶えようとし、その数値のいきさつは忘れてしまうようです。なんだかでっかい数だったような気がするが忘れたと。で、1 m = 100 cm だったから、「ま、いいか」というかんじで

   1 m2 = 100 cm2 とか 1 m3 = 100 cm3

とやって、(あたりまえですが)見事に間違う。神谷塾は基本的に個別指導なので、私は「ああ、お前もか」とココロの中でつぶやき、居ずまいなど正し、「いいか、この数値は忘れていてもいいんだけどな」とマクラを振って、一席ぶつことになります。

-- 1 m2 はタテ・ヨコ 1 m の正方形の面積。これはいいね?では 1 cm2 は?タテ・ヨコ 1 cm の正方形の面積だね。タテ・ヨコ 1 m の正方形の中にタテ・ヨコ 1 cm の正方形は何個入る?(と、ここで紙に絵を描いたり空間に指で正方形を描いたりします。) 100 個じゃないよな。もっとたくさんだ。タテに 100 個、ヨコに 100 個並ぶんだから、 100 × 100 で… そう、10000個になるね。これが 1 m2 = 10000 cm2 ということさ。

--もうちょっとあっさり言うと、 1 m = 100 cm だったから、こうなる:

   1 m2 = 1 m × 1 m = 100 cm × 100 cm = 10000 cm2

この1万という数は憶えられるなら憶えておいてもいいが、さっきまでは忘れていたわけだから、また忘れそうだ。だから憶えるなら 100 × 100 であるわけを憶えたほうがいいし、ゼロが 2 × 2 = 4 個 でもいいわけだ。

--ついでに 1 m3 は、タテ・ヨコ・高さ 1 m の立方体の体積だから、

   1 m3 = 1 m × 1 m × 1 m = 100 cm × 100 cm × 100 cm = 1000000 cm3

となる。やっぱり100万というのは憶えなくてもいい。数が大きくて憶えづらいだろう。その代わりに、100 を 3 回掛けてゼロが 6 個と憶えておくのが実用的だ。
[続きを読む]

算数教材の作成

2月16日(土)に、栗田哲也『子どもに教えたくなる算数』(講談社現代新書)を読了しました。昨年夏に買ってからなかなか読み始められないでいたのを、この金曜と土曜で。

中学入試の算数からエッセンスを抽出して、その醍醐味を味わえる内容にアレンジされています。著者は雑誌『大学への数学』などに記事を書いておられ、(その記事は高尚すぎて私の理解のレベルをはるかに超えているのですが)数学・算数の奥義を究めた、目標にしたい教師のひとりです。久しぶりに座右に置きたい本を得ました。

この本に触発されて小学算数の教材がほしくなったので、同日の夕刻、いつもの「コーチャン=フォー」ミュンヘン大橋店へドライブ、栗田氏の著作2点を購入しました。

『親と子の算数アドベンチャー 中学受験への旅立ち』(東京出版)
『中学受験総合チェック スピードアップ算数 基礎』(文一総合出版)


私は中学受験には積極的ではないけれど、入試算数のエッセンスは、伝えられるならば生徒に伝えたい。それは中学・高校での学習に必ず役に立つと思うのです。

そんなわけで、栗田氏の著作数冊を参考に、小学算数の教材開発を試みることにしました。対象は小6。ちょうどうちの長男が新小6なので、少しずつ試作しては彼で「実験」、いや、彼の協力を得て、進めていくことにしました。

三角関数の加法定理(続)

高校数学Ⅱの、三角関数の加法定理とその周辺の話題の続きです。オリジナルの加法定理は記憶すべきですが、2倍角の公式や半角の公式は暗記しないで“現場”でササッと導出するのがいいとお勧めしました。今日はそれらよりももっと高校生に評判の悪い「サイン・コサインの合成」について。これこそ、公式と思って憶えようとすると失敗する可能性が大きいのです。


  a sin θ + b cos θ = r sin ( θ + α )
  ただし r = √( a2 + b2 )、 α は cos α = a/r 、sin α = b/r  を満たす角


間違うとしたら、たぶん a と b を取り違えるケースが後を絶たないのでしょう。私も、これはすぐに間違えそうになるので、憶えないことにしています。といいますか、「加法定理を利用して変形するのだ」ということだけ記憶しています。


では、まず上の「公式」を導いてみましょう。


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三角関数の加法定理

高校生から数学で相談を受けることの多いテーマがいくつかありますが、今日はその筆頭のひとつ、三角関数の加法定理とその周辺について。(数学Ⅱ)


この辺りは、教科書レベルの習得がいまひとつという状態の子たちにとっては厄介な場所のようです。サイン・コサインのオリジナルの加法定理に続いて、2倍角の公式とか、サイン・コサインの合成とか、公式のオンパレードのような場所です。これらを“暗記”できてしまう人には一見なんでもないようなものですが、少なからぬ高校生が“暗記”しそこなっていて、時間が経つと「はて、どちらが+でどちらが-だったっけ」と迷ったり、あげくに間違えて大問まるごと落としたりという辛い目に遭っているようです。


それは“暗記”に頼ろうとするのがいけないのですが、「作戦」を教えられていなければいたしかたなく、同情の余地があります。その「作戦」というのは別にどうということはなくて、


オリジナルの加法定理だけ正確に記憶して、あとは問題を解くその場でテキパキと導出する


というだけのことです。力のある人には重々承知のことでしょう。私も暗記は苦手なので、ずっとこの作戦でやってきています。符号を間違えることはまずありません。


 オリジナルの加法定理はこうです。


   sin ( α + β ) = sin α cos β + cos α sin β …①
   cos ( α + β ) = cos α cos β - sin α sin β …②


 1999年の東大入試でこれを証明せよという問題が出たことがあります(良問でしょう)が、普通はそういうことはないので心配要りません。ただし、どういうアイディアで導くのだったかはときどき教科書でチェックすべきです。じっさい、「2つの角の和のサイン・コサインが、もとの角のサイン・コサインで表せてしまう」という事実にはちょっと目を見張るものがあるのです。


 さて、ここからが本題です。


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「中学生の算数」(続)

前回の続きです。どこかでわからなくなった算数や数学を挽回したいと思っている中学生や高校生が、一念発起して自分でやり始める元気もなく、ご両親も親族の中にも勉強をみてくれる人はなく、塾にも通えない(家庭教師にも来てもらえない)としたら、彼や彼女はいったいどうすればいいのでしょうか--という問でした。

一昨日に上のように書いてしまってからずっと考えていましたが、なかなかいい知恵は浮かばないものです。ただ、私は以前からあるシステムをなんとなく“空想”しています。それは、ある大人が、たとえば「この子は小数がわかっていないようだ」ということを何かのはずみで発見してしまったなら、その大人が責任を持ってその子の面倒を見てあげる、というものです。大人というのは、近所のおばさんでも、少年野球の監督でも、ピアノの先生でも、だれでもいいのです。もちろん、みんな自分の仕事に精一杯でそんな余裕はないのが普通です。また、その子のわからなさ加減が重症で、小数だけでは済まないという場合も十分あり得ますが、それでもそれをきっかけに挽回し始めるという可能性はあります。算数や数学では「基礎部分までさかのぼって一気にわかる」ということがあるためです。

では、現実の話として、子どもの算数の理解不十分箇所を発見したり、手当てをしてあげたりできる機会をだれよりも持っていそうな大人とは、だれでしょうか。
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テーマ:算数・数学の学習 - ジャンル:学校・教育