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神谷塾的勉強と受験と子どもの教育
札幌で学習塾を営む神谷が、日々生徒と接しながら考えたことをつづります。  おすすめの勉強法や高校・大学受験、教育全般に関する話題を書いていきます。  ★コメントには必ずお返事します★

プロフィール

神谷英樹

Author:神谷英樹
1962年、愛知県知多郡に生まれる。
1981年、愛知県立半田高校を卒業。
1983年、予定外の2年の浪人生活を終えて北海道大学に入学。
1988年、北海道大学理学部地球物理学科を卒業、地質コンサルタント会社に入社。浦和市(当時)にあった研究所に勤務。
1995年、どうしても北海道に戻りたくなってその会社を退職。札幌市内の学習塾で講師の職を得る。
2001年、独立開業。屋号を神谷塾とする。
家族は妻と大型犬1頭。息子2人は東京と名古屋に在住。趣味は物理と化学と野球とギターとベース。



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洋楽のすすめ(31) BOBBY VINTON :MR. LONELY

(2019年9月23日発行の『神谷塾だより』に掲載したものに加筆しました)



演奏の模様はたとえばこちらに。

ボビー=ヴィントン(1935-)はアメリカの歌手。1962年に実質的デビューし、2015年まで現役で活躍した。邦題「ミスター=ロンリー」は1964年に全米チャート1位を獲得した代表曲。従軍兵士の望郷の思いを歌ったもので,ヴィントン自身の兵役体験に基づくようである。

旋律の美しさから器楽曲としてのカヴァーが多く,1967年から現在も続くラジオ番組「ジェット=ストリーム」のオープニングにも使われている。現在は溝口肇のチェロ独奏だが,神谷の世代の者にはフランク=プゥルセル=グランド=オーケストラの演奏(こちら)が懐かしい。

Lonely, I'm Mr. Lonely 
I have nobody for my own
Now I'm so lonely
I'm Mr. Lonely
Wish I have someone
To call on the phone

僕はミスター=ロンリー
僕には誰もいない 恋人と呼べる人は
とても淋しいよ
僕はミスター=ロンリー
誰かいてくれないものだろうか
電話で話せる人が

Now I'm a soldier, a lonely soldier
Away from home
Through no wish of my own
That's why I'm lonely 
I'm Mr. Lonely
I wish that I could go back home 

僕は孤独な兵士だ
故郷から遠く離れて
僕自身が望んだわけでもなく
そんなわけで いま僕は独りぼっちだ
僕はミスター=ロンリー
故郷に帰れたらいいのに

Letters, never a letter
I get no letters in the mail
I've been forgotten
Year! Forgotten
Oh, how I wonder how is it I failed 

手紙は来ない ただの一通も
郵便物の中に僕宛てのものはない
僕は忘れられている
なんてこった! 忘れ去られてるんだ
何がいけなかったのだろう

lonely の発音は/lounli/(ロウンリ)。only も/ounli/ (オウンリ)であった。
That's why ~= That's the reason why ~。「それが~する理由である」。why は先行詞 the reason を内に含む関係副詞。
I wish+主語+仮定法過去。現在の事態と反対の願望を表す。
文の構造がわからない。たぶん = I wonder how I failed といったところ。「僕はどのように間違ったのだろう」。



洋楽のすすめ(30) THE PLATTERS :ONLY YOU

(2019年8月19日発行の『神谷塾だより』に掲載したものに加筆しました)



演奏の模様はたとえばこちらに。

プラターズを取り上げるのは本欄第23回の“Smoke Gets In Your Eyes”(邦題「煙が目にしみる」)に続き2回目です。“Smoke…”も良い曲だが有名という点では今回の曲のほうが上であろうか。レコード会社と契約した1955年、実質的デビュー曲として書かれ、R&Bチャートで7週連続1位など、プラターズを一躍売れっ子にした作品。

作曲者のひとりであるバック=ラムという人物は、彼らを見い出しマネジャーを務め、女声のゾラ=テイラーの加入を含むメンバー変更をし、作曲のほか発声指導までしたようである。マネジャーというよりは今で言うプロデューサーという役どころ。

Only you can do make all this world seem right
Only you can do make the darkness bright
Only you and you alone can thrill me like you do
and fill my heart with love for only you

君だけが この世界を正しいと思わせてくれる 暗闇を照らしてくれる
君だけが こんな風に僕の心をときめかせてくれる
君への愛で僕の心を満たしてくれるんだ

Only you can do make all this change in me
For it's true, you are my destiny
When you hold my hand, I understand the magic that you do
You're my dream come true, my one and only you

君だけが 僕をこんな風に変えることができる
本当だとも 君は僕の運命の人だから
手を握ってくれたら 僕は思い知る 君の魔法にかかったと
君は現実になった僕の夢 ただ一人の人なんだ

only の発音は[ ounli オウンリ]。do は can make を強調するためのもの。
like は接続詞で「…のように」「…と同じように」。
= For it's true that you are my destiny. である。for は理由を示す接続詞。
前半= You're my dream that comes true のはず。




「ミュージック」と言わないで

英単語の発音についてです。…と言うと,日本人なら思い浮かべるのは「 r と l の区別」とかなんとかでしょうが,そんな“高級な”ことではありません。

music see sit student tea

と並べると,たぶん小学校で習得するはずの単語ばかりですが,これらを発音できない中学生が,おそらく少なからずいる。「発音でき」るというのは英語母語話者(ネイティヴ=スピーカー)みたいに,などということでは全然なく,正解共通・実用レベルの「ああ,それはこの単語だな」とわかるレベル。カタカナで表現できるレベルと言ってもいいでしょう。

上の5つは順に,カタカナレベルでは

ミューズィック スィー スィッ(ト) ステューデン(ト) ティー

でいいはずですが,これが中学生たちはできないのです。発音の問題で誤りがあると,確認のために「ちょっと聞かせてくれ」とその子に発音してもらうことがあるのですが,しばしば

ミュージック シー シット スチューデント チー

とやる。

「チー」って,明治の人か!…とツッコミを入れたくなります。「ミュージック」「スチューデント」と言う子はすごく多いですね。この2つは日本語化してから長く,文字が氾濫しているうえ大人がそう発音するので,子供らの耳がそれに慣れてしまっているのかも知れません。そして--「シット」(shit)はうんちのことですから,それは絶対マズイぞ,と忘れずに釘を刺すようにしています。

「ズィ」「スィ」とか「ティ」「テュ」が難しいような(「ミュ」は平気らしい)ので,一緒に声を出して練習させたりもしますが,なかなか改善されません。お前は平成の人だろ。昭和の人(私のこと)だってカタカナレベルでならちゃんと言えるぞ,とまたしてもツッコミを入れたくなります。このレベルの発音を中学生のうちに習得しないと高校以降も変わらず,そのまま大人になってしまって仕事で困る,ということになりそうですし,現に困っている大人も大勢いそうです。

逆を言えば,英語のスピーキングというものは実はカタカナレベルができていればほぼOKなのでは?と私はよく思います。まず脳内で作文できることが最も重要で,あとは「ズィ」「スィ」とか「ティ」「テュ」がそれらしく言えて,さらにアクセントの位置を間違えないこと。たぶんこれで世界中の英語話者とそこそこコミュニケーションできます。



それは英語の問題ではなくて

中学生の英語を見ていると,ただの間違いでは済まない間違いに考え込むことがあります。それは英語がまずいのではなくて,英語とか日本語に限らない根本的なところに問題があると思える。それを書いてみます。

最近経験したもの(昔からよくある)では,こんなのがありました。人称代名詞の目的格(中1)の理解を問うものです。

まず,特に難しくもなんともない問題から。

(1) 回答文の空欄を埋めよ。

Does Ken know her?
  -No. He doesn't know    well. ①
Does Ken know Jane?
  -No. He doesn't know    well. ②
Does Ken know them?
  -No. He doesn't know    well. ③
Does Ken know Jane and her mother?
  -No. He doesn't know    well. ④


正解は

① He doesn't know her well.
② He doesn't know her well.
③ He doesn't know them well.
④ He doesn't know them well.


です。人称代名詞の格変化を憶えてさえいれば,これを難しがる子はあまりいません。話題になっている彼女(ジェーン)や彼女ら(ジェーンとその母)は会話に参加していない。つまり,問答する2人にとって,共通して3人称だからです。

では本題。これはどうでしょうか。

(2) 回答文の空欄を埋めよ。

Does Ken know you?
  -No. He doesn't know    well. ①
Does Ken know you and your mother?
  -No. He doesn't know    well. ②


正解は

① He doesn't know me well.
② He doesn't know us well.


です。今度は,答える人にとっては自分とか自分と母のことですから,「私を」「私たちを」良くは知らない,と答えることになります。これだって難しいはずはなく,正解する子は初めから何の苦労もなく正解しますが,正答率はグッと落ちます。代表的な誤答はこれ。

① He doesn't know you well.
② He doesn't know you well.


こういう問いを形式的に(字面だけ見て)解こうとする子は,you について訊かれているからと,オウム返しに you とするようです。違うよと言われてちゃんと考えれば正解に至るに違いありませんが,多くの子は思考停止して,you じゃなければ your か?などと支離滅裂になっていきます。一度日本語にして考えてごらんと仕向けるのですが,疑問文のほうを日本語にしてみるだけで,回答文を日本語で作ることができず,立ち往生します。

このタイプの子は,上の(1)も形式的に解いている可能性があります。形式的に解けば正解できてしまうので,「わかっていないことがわからない」まま通過してしまうのです。

これは「英文法がわかっていない」のではないですよね。それ以前に,2人の人間が問答する状況とか設定が把握できないのです。この場合,英文法をどんなにあくせく勉強しても解決には遠いように思いますし,教科としての「英語」(それと「国語」)だけの問題でもない気がします。いったい今,どんな世界観で生活しているのだろう?とか,将来仕事をする上で何か困ったことにならないか?と心配で。

私の感触では,この子らはたぶん読書量が足りない。文学的文章(小説や戯曲,随筆)によく触れて,脳内に「状況」を浮かび上がらせる力を養うこと。これが英語の勉強と同等以上に必要ではないかと思います。この話題についてはまた触れるつもりです。



洋楽のすすめ(29) THE BEATLES :A HARD DAY'S NIGHT

(2019年5月27日発行の『神谷塾だより』に掲載したものに加筆しました)



演奏の模様はたとえばこちらに。

本欄でのビートルズ6曲目は1964年の作品。作詞作曲はジョン=レノンでリードヴォーカルもジョン。★を付したサビの部分だけポール=マッカートニーが歌っている。

ビートルズの忙しい日常をドキュメンタリータッチで描いた同名の映画の表題曲。表題がなかなか決まらず、よって表題曲もできていなかったが、ドラムスのリンゴ=スターが長い映画の撮影を終え "It was a hard day" と言い、夜だったことに気づいて "…'s night" と付け加えたのをジョンとポールが聞いていて、即採用。わずか2~3時間で曲を作り録音を済ませたという。

冒頭の「ジャーン!」というギターの一発は“ロック史上最も有名なコード”と呼ばれている。どうやら Fadd9 らしい(ベース音はD)。

It's been a hard day's night, and I've been working like a dog
It's been a hard day's night, I should be sleeping like a log
But when I get home to you
I find the things that you do will make me feel alright

もう夜なのか きつい一日だった 犬のようにずっと働いていた
本当なら丸太のように眠っているはずだよ
でも 君の待つ家に辿り着けば
君があれこれ尽くしてくれるおかげで疲れも吹き飛ぶんだ

You know I work all day to get you money to buy you things
And it's worth it just to hear you say
you're gonna give me everything
So why on earth should I moan
'cause when I get you alone, you know I feel O.K.

君に好きな物を買ってやるために一日中働いて稼いでるんだけど
君が僕にすべてをくれると言うのを聞けば それも報われるというものだ
だとしたら いったいなぜ不満を抱いたりするだろう
君を一人占めしていると思うだけで 気分は最高なんだからね

When I'm home, everything seems to be right
 When I'm home, feeling you holding me tight, tight

家にいるときは すべてがうまく行っているように思える
家にいるときは 君にギュッと抱きしめられているように感じるのさ

It's been は現在完了形、I've been working は現在完了進行形。現在完 了進行形は「動作」の継続を表すときに使う。ここでは「少し前に終わった動作」で、その影響がまだ明らかに残っている感じを表す。
should は「~のはずだ」と「当然の推量」を表す。
直訳すると「君がしてくれることが僕を気分良くすることがわかる」。
worth it は「それだけの価値がある」。it は前文の内容を指す。
you're gonna~=you're going to~。③の alright(=all right)、⑤の2行後の 'cause(=because)ともども、略表記は試験で書かないこと。
on earth は疑問詞の直後に置いて「いったい(全体)」。
get A…で「Aを…にする」。get you alone で「君を一人にする」となるが、 これでは意味が通じないので上のようにした。
feel A ~ing で「Aが~しているのを感じる」.