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神谷塾的勉強と受験と子どもの教育
札幌で学習塾を営む神谷が、日々生徒と接しながら考えたことをつづります。  おすすめの勉強法や高校・大学受験、教育全般に関する話題を書いていきます。  ★コメントには必ずお返事します★

プロフィール

神谷英樹

Author:神谷英樹
1962年、愛知県知多郡に生まれる。
1981年、愛知県立半田高校を卒業。
1983年、予定外の2年の浪人生活を終えて北海道大学に入学。
1988年、北海道大学理学部地球物理学科を卒業、地質コンサルタント会社に入社。浦和市(当時)にあった研究所に勤務。
1995年、どうしても北海道に戻りたくなってその会社を退職。札幌市内の学習塾で講師の職を得る。
2001年、独立開業。屋号を神谷塾とする。
家族は妻と大型犬1頭。息子2人は東京在住。趣味は物理と化学と野球とギターとベース。



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私立高校授業料の無償化

文部科学省は,「2020年4月から、年収目安が約590万円未満の世帯の生徒を対象として、私立高等学校等の授業料の実質無償化を実現します」(同省HPより)。下のようなリーフレットが用意されていますので,どうぞダウンロードなさってください。

現行の制度(2020年3月まで)では,次のようになっています。以下では,世帯の「年収」は「両親・高校生・中学生の4人家族で両親の一方が働いている場合」の目安です。

高校就学支援2019

①公立高校・国立高校(全日制)に通う生徒
 年収が910万円未満の世帯の生徒には,公立高校授業料相当額(9900円/月×12月=11万8800円)が支給され,授業料の自己負担が実質0円となります。
 年収が910万円以上の世帯の生徒には支給されません。授業料は全額自己負担です。

②私立高校(全日制)に通う生徒
 世帯の年収によって,基準額=11万8800円の最大2.5倍が支給されます。
 年収270万円未満・・・11万8800円×2.5=29万7000円
 年収270万円以上350万円未満・・・11万8800円×2.0=23万7600円
 年収350万円以上590万円未満・・・11万8800円×1.5=17万8200円
 年収590万円以上910万円未満・・・11万8800円×1.0=11万8800円
 年収が910万円以上の世帯の生徒には支給されません。授業料は全額自己負担です。

これが,次のように拡充されることになります。

高校就学支援2020

②私立高校(全日制)に通う生徒
 年収が590万円未満の世帯の生徒には,「私立高校の平均授業料を勘案した水準」の額が支給され,授業料の自己負担が実質0円になります。
 年収590万円以上910万円未満の世帯の生徒には,現行と同じ11万8800円が支給されます。
 年収が910万円以上の世帯の生徒には支給されません。授業料は全額自己負担です。
 この制度改正は「在校生」(今年度の高1・高2の生徒)も対象となります。

「私立高校の平均授業料を勘案した水準」が果たしていくらになるのか,今のところわかりませんが,いずれにしても,授業料に関する限り,公立高校に通うのと同じ条件で私立高校に通えるのですから,歓迎すべきことではないでしょうか。

北海道では公立高校を第一志望とする生徒さん(ご家庭)が多数だと言われています。それは,公立のトップ校・準トップ校に魅力を感じるからという人も多いわけですが,私立の授業料を負担しきれないからという人もまた多い。それで後者の場合,たとえば札幌市西区ですと道コンSSで50代前半を取っている生徒が目標とするのに相応しい公立高校が近くになく,不合格になるのを覚悟で難度高めの公立を狙うか,難度はちょうどいいが遠方の公立に行くか,近場だけれど当人にとっては物足りない公立に行くか,という状況でした。

これが,授業料に関しては公立も私立も実質無償となれば,公立も私立も一緒に比較して,本人に相応しい高校を選べば良いことになります。札幌のこの業界で仕事をして25年くらいになりますが,裁量問題の導入とか石狩一学区化が吹っ飛ぶような構図の変化が起きそうであります。

ところで--

文科省がこの制度改正を発表したのは今年の5月らしいのですが,私はなんと今日まで,この件を知らずにいました。ある私立高校の説明会に出かけてこれを耳にし,帰ってきてから慌ててあちこち調べ,そして今この記事を書いているわけです。

文科省以外のいろいろなサイトを見て回ると,まだ現行制度を解説しているだけのところも多い。私の手許には業界のある会社から送られてきた私立高校の資料がありますが,それは発行日が今年の5月末になっているにも拘わらず,やはり現行制度しか説明されていません。文科省のHPにしても,信じがたいことにこの件をいつアップしたのか明示していませんし,他のサイトも日付不明のところが多くて参りました。YAHOO!のこの記事には日付がありますが7月31日です。

発表は5月でしたが,そのころ新聞などで読んだ記憶もありません。このころはむしろ,同時期に発表されたと思われる「高等教育(大学等)の無償化」(下図)のほうが新聞の紙面を賑わせていたように思います。私立高校無償化も同等以上の重大ニュースだと思えるのに,なぜなのでしょうね。

高等教育無償化



公立高校入試の制度変更と道コンの対応について

6月21日,北海道教育委員会は,道立高入試の方法を以下のように変更すると発表しました。

○学校裁量問題を廃止し,すべての生徒に同一の問題を課す。
○基礎的・基本的な知識・技能とともに,思考力・判断力・表現力等についてもバランスよく出題する。
○各教科とも配点は100点,試験時間は50分とする。(現在は各教科とも配点は60点,時間は45分)
○新学習指導要領の実施に合わせて,2022年度3月実施分(現在の中1生が対象)から実施する。
※内申点の取り扱いなど,選抜方法についてはまだ発表されていません。

この制度変更への対応につきまして,道コン事務局より先日次のように通知が来ましたので,拙ブログでもお知らせしておきます。現在のところ次のように対応を検討中であるとのことです。

○選抜方法に関する発表を待ちつつ,遅くとも2020年4月(来春)の中2・中1分(現在の中1・小6が対象)から,1教科100点での出題に変更する。
○試験時間など詳細については未定。
○2019年度実施の中1分の残り(2020年1月実施分)については,現行どおり1教科60点満点・40分で実施する予定。



北海道公立高校入試が変わる

【北海道新聞2019年6月22日付の記事を参考にしています。道教委が21日に発表したとのことですが,24日朝の時点で道教委のHPにはまだ掲載されていません】

入試問題がらみのことだけ確認しておきたいと思います。

①変更は2022年度入試から。現在中1の生徒が最初の受験生です。
 現在中3と中2の生徒は現行の方式の入試を受けることになります。

②国・数・英の学校裁量問題を廃止して問題を一本化。
 全受験生が基礎的な問題から高難度の問題までを解くようになります。試験時間が長くなる(後述)ことも考慮すると,現在の共通問題に裁量問題の1問を付け足す(差し替えをせずに)ような感じでしょうか。
 裁量問題もまた1種類でした。トップ校から中堅校まで同じ問題ではやはり選抜に使いにくい。トップ校に“配慮”すれば中堅校では誰も解かない(解けない)問題になり,中堅校に“配慮”すればトップ校で満点続出となるからです。いっそ一本化して問題の<難度の幅>を大きくするのは良いことだと思います。
 なお,21年度からの新しい学習指導要領が「思考力・判断力・表現力」を重視しているための変更ということですが,入試というのは本来そういうものですし,「思考力・判断力・表現力」重視はこれまでもやってきていることです。採点のことを考えるといきなり超新傾向の問題が出ることはないでしょう(そう願いたい)。

③1教科の満点を現行の60点から100点に,試験時間を従来の45分から50分に。
 問題の一本化よりもこちらのほうが影響が大きいように思います。小問の数が増えますし,配点が小刻みになって,差がつきやすくなるでしょう。問題の形式(大問の構成)も当然変わると予想されます。

道コンはどうなるでしょうか。道コン事務局で目下検討の真っ最中のはずですので,変更は発表を待つことにしましょう。当たり前のように言えることだけ書いておきます。

a) 中3と中2は現行のままです。入試がそうなんですからね。中3は今年度の第6回まで例年どおり。中2も来年度(中3)の第6回まで例年どおりです。

b) 中1は「いつ各100点満点に切り替えるか」ですが,今年の8月分では急すぎて無理です。早くても今年度の1月でしょうが,既に作問も始まっていると思うのでこれも難しいでしょう。切りよく中2の4月か,でなければ8月からではないでしょうか(いっそのこと中3の4月からでも遅くはありません)。また,試験時間が入試と同じになるのは現在も中3の4月からで,中2までは各教科5分短い40分でやっています。現在の中2が受験を終えるまでは満点も時間もいじらず,現在の中1が中3になった4月から気分も新たに「各100点満点・50分」(中2・中1は「各100点満点・45分」)でいいように思います。



道コン資料活用法(4) 小学生道コンと高校入試

小学生道コンの個人成績票に「どんな高校に行けるかな?」という欄があります。受験生自身のSS(偏差値)を示すがあって,その左右に高校名が書かれていますね。各高校は合格者平均SS(道コンの)に従って並んでいますので,は「あなたのSSだと左右の高校の合格者の真ん中くらいですよ」という意味になります。

それはそうなんだろうけど,毎回なんだか,がっかりするんだよね…という方もおられるのではないでしょうか。わりあい好い成績だったはずのに,某高校にはまだまだ手が届かない。もっと努力せよということなんだろうけど,けっこうキツイ。もう某高校は諦めたほうがいいのかな?--とか。

どうぞ諦めないで努力を続けてください。中学生になればきっと変わってきます。その理由を書きましょう。

ひとつは,前々回(道コン資料活用法(2)に)書いた,中2や中1のSSの伸び悩みと同じと言っていいでしょう。問題に手加減があるので,平均点が高く,SSが伸びにくい。今回の道コンでは小6の4教科の1位がSS69.5と控えめです。それに対して,各高校の合格者平均SSは中学生(中3)の道コンSSを使っています。こちらは最上位がSS75くらいになる試験なので,小学生道コンのSSをこれに参照すると,どうしても実力のわりには低めに位置することになってしまうのです。

もうひとつ。中学生になってからのほうが高めのSSを取りやすいという事情があります。小学生道コンの上位層の中には,中高一貫校に進み,中学生の道コンを受けなくなる人たちが一定数います。すると,身も蓋もない言い方になりますが,中学生になればそれだけで道コンSSは上がります。実力の伸びがなくても,たぶんSSで3~4くらいは上がる。

中学生になっても,中2までのうちはやっぱりSSは伸びにくいかも知れませんが,高校受験をする人たちだけの,高校受験のためのSSであり,合格可能性判定になりますので,ぐっと実情に合った数値が出てきます。それを楽しみにして,今は実力をつけましょう。



道コン資料活用法(3) 何%ならGO?

道コン事務局の方のお話では,中3生の道コン受験者の割合は全道で30%弱だそうです。札幌市では40~50%で上位層が多いとのこと。数年前に伺ったことですが,年ごとの変動は大きくはないのでしょう。中3の道コンは年6回あるうち第2回(8月)と第5j回(1月上旬)が特に多く,昨年度はいずれも全道で約14000人,石狩地区で約9000人。こと石狩地区に関して言えば,統計の母集団としては十分な数といえそうです。

そこで気になる高校の合格可能性。「何%なら受かりますか」と単刀直入に尋ねられることがありますが,ちょっと意地悪なことを言えばこの問は回答不能です。たとえば「合格可能性60%」は「10回受験したら6回受かる」という意味ですからね。「100%なら受かります」と言えば理論的に正しいでしょうか。道コンの合格可能性は98~2%の範囲で出ますので,その数値以上のことは言えないのです。

(とはいうものの,生徒によっては計算上,たとえば400%などと算出される場合があるそうです。その生徒は文字通り抜群に優秀で,受験した場合不合格になることは理論上あり得ないということです。もちろん,道コンの個人票には98%と書かれます)

では現実的な話に移りましょう。ざっくり言えば70%くらいが判断の分かれ目でしょうか。ただし「ざっくり」言って,です。

一口に70%といっても状況は様々です。たとえば「ランクは不足だがSSは高め」という人の場合,かなりの確率で「学力重視枠」の15%を争うことになるので,入試当日に自己ベストを出すくらいの条件が要ります。「ランクがギリギリ足りていてSSが不足ぎみ」の人も,合格ゾーンの右下の,受験者がでっかいダンゴになっているところに位置しているので,同じことが言えます。

今春の北海道入試のように数学が激易だと高得点での争いになる。数学が得意で数学で他教科の穴を埋めていた人は,いつもの調子で戦うと足許を掬われます。また昨年の北海道入試のように理科で優秀者を苦しめるミス,社会では全員を苦しめるあり得ないミスがあれば,それで調子を狂わされて沈没,ということもあり得ます。合格可能性が高いことも重要ですが,本番で状況に応じてタフに乗り切る力も求められる。そういうタフさが見込めない人なら,合格可能性が98%で,できれば合格ゾーンにすっぽり入っていてほしい。

毎年いるわけではありませんが,受験も間近となった12月ごろ,道コンの判定は50%くらいなんだけど,本人が「この高校以外受ける気はない。絶対に間に合わせる」という決意も固く,2月までの伸びしろも十分見込める,という場合,GOサインを出すことがあります。もともと基礎はできていて,中3の夏まで運動部で頑張っていた男子にこういうタイプが多いです。