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神谷塾的勉強と受験と子どもの教育
札幌で学習塾を営む神谷が、日々生徒と接しながら考えたことをつづります。  おすすめの勉強法や高校・大学受験、教育全般に関する話題を書いていきます。  ★コメントには必ずお返事します★

プロフィール

神谷英樹

Author:神谷英樹
1962年、愛知県知多郡に生まれる。
1981年、愛知県立半田高校を卒業。
1983年、予定外の2年の浪人生活を終えて北海道大学に入学。
1988年、北海道大学理学部地球物理学科を卒業、地質コンサルタント会社に入社。浦和市(当時)にあった研究所に勤務。
1995年、どうしても北海道に戻りたくなってその会社を退職。札幌市内の学習塾で講師の職を得る。
2001年、独立開業。屋号を神谷塾とする。
家族は妻と大型犬1頭。息子2人は東京在住。趣味は物理と化学と野球とギターとベース。



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洋楽のすすめ(16) BILLY JOEL:HONESTY

(2017年6月14日発行の『神谷塾だより』に掲載したものに加筆しました)



ビリー=ジョエルを取り上げるのは2度目です。今回の『オネスティ』は1978年の作品で作詞作曲は本人。日本で特に人気が高く、最初のベスト盤(写真)ではアメリカ盤には収録がなく日本盤にだけ追加されたそうだ。

honesty に対応する日本語は「誠実」。詞の中の truthfulness や sincerity も同じだと思っていいだろう。彼はデビュー当時鬱病に苦しんでいたが1977年のアルバム『ストレンジャー』のヒットで立ち直った。これはその頃に書かれた曲である。闘病時の心情に通じるような部分もあり、人によっては身につまされるのだろうか。アメリカでの人気が今ひとつなのも、歌詞が渋すぎるからかも知れない。

If you search for tenderness
It isn't hard to find
You can have the love you need to live
But if you look for truthfulness
You might just as well be blind
It always seems to be so hard to give

   求めているのが優しさなら 見つけるのは難しくない
   生きるのに必要なくらいの愛なら手に入れることはできる
   だが誠実さを求めるなら 盲目になったほうがましだ
   どんな時も相当に(他人に)与え難いもののようだから

Honesty is such a lonely word
Everyone is so untrue
Honesty is hardly ever heard
And mostly what I need from you

   「誠実」とはとても淋しい言葉だ
   誰もがあまりに不誠実だから
   「誠実」と耳にすることはめったにないが
   それこそは僕が貴女に求めるほとんどすべてのものなのだ

I can always find someone to say they sympathize
If I wear my heart out on my sleeve
But I don't want some pretty face to tell me pretty lies
All I want is someone to believe

   「同情するよ」と言ってくれる人はいつでも見つかる
   心の内を隠さず打ち明ければ
   だが綺麗事の顔をして綺麗事の嘘をつく奴は要らない
   僕が欲しいのは信頼できる誰かだ

I can find a lover
I can find a friend
I can have security until the bitter end
Anyone can comfort me with promises again
I know, I know

   恋人でも友人でも見つけられる
   苦い結末が訪れるまでの安心なら手に入れることもできる
   また誰かが約束の言葉で慰めてくれるだろう
   そうとも、わかっている

When I'm deep inside of me
Don't be too concerned
I won't ask for nothin' while I'm gone
But when I want sincerity
Tell me where else can I turn
'Cause you're the one that I depend upon

   僕が深い思いに浸っている時は あまり心配しないでほしい
   そんな時は何も求めないから
   だが誠実さを求めた時は 貴女以外の誰に頼れるだろう
   貴女は僕が頼れる唯一の人だから

might[may] as well~で「~したほうがいいだろう」。
hardly everで「めったに~しない」。
whatは先行詞を自身の中に含む関係代名詞で、「~するもの[こと]」。
直訳すると「心を(服の)袖から出して身につけていれば」。
where以下はwhere else I can turn(間接疑問)と思えばよい。直訳で「他のどの場所に向かうことができるか教えてくれ」。


洋楽のすすめ(15) AUDREY HEPBURN:MOON RIVER

(2017年5月29日発行の『神谷塾だより』に掲載したものに加筆しました)



オードリー=ヘプバーン(1929~1993)はイギリスの女優。1953年の映画『ローマの休日』の王女役に抜擢されて一躍世界の大女優に昇り詰めたことはあまりにも有名だ。「ムーン=リバー」は1961年の映画『ティファニーで朝食を』の挿入歌で、オードリー演じる主人公ホリーがアパートの窓辺でギターを爪弾きながら歌うもの。作詞ジョニー=マーサー、作曲ヘンリー=マンシーニ。Moon Riverは作詞家の故郷であるアメリカ南部にある実在の川らしい。

Moon River, wider than a mile
I'm crossing you in style some day
Oh, dream maker, you heart breaker
Wherever you're going, I'm going your way

   ムーンリバー はるかに広がる川 /いつの日か貴方を渡ってみせる 
   ああ 貴方は夢をくれるけど 夢を壊すのも貴方
   貴方がどこへ行こうと 私はついて行く

Two drifters, off to see the world
There's such a lot of world to see
We're after the same rainbow's end , waiting round the bend
My Huckleberry Friend, Moon River, and me④


   二人の流れ者 世界を探しに旅立つ /見たいものが沢山あるから
   私たちは同じ虹の足を追い求める /落ち着かない気分で待ちながら
   私の懐かしい友達、ムーン=リバーと私

youはMoon Riverを指す。現在進行形はここでは未来を表す。in styleは「立派に、颯爽と」。
afterは「…を追い求めて」。rainbow's end は虹が大地に届くように見える場所。「求めても得られない夢」のたとえとしてThere is a pot of gold at the end of the rainbow. 「虹の端には金の壺がある」という表現がある。
bendは「曲げる[曲がる]こと」、round the bendで「頭が変な、逆上した」 だがどうにも意味不明である。すぐ前のendとこのbendで韻を踏むため だけにこの語を置いているとしか思えないのだが…
huckleberry(ハックルベリー)は北米産の果樹(とその果実)。作詞家によるとhuckleberry friendは「故郷の懐かしい幼馴染」を意味するらしい。

何を言っているのかわからないところの多い詞だが、「故郷の川」や「懐かしい幼馴染」を思う美しい歌として愛されている曲である。なお、作曲のマンシーニはテレビドラマ『刑事コロンボ』や映画『ひまわり』『ピンク=パンサー』などの主題曲でも知られている。


洋楽のすすめ(11) THE BEATLES:GOLDEN SLUMBERS

(2016年12月17日発行の『神谷塾だより』に掲載したものに加筆しました)

abbeyroad

「ゴールデン=スランバー」は1969年の作品で、作詞作曲とヴォーカルはP.マッカートニー。古い絵本の中に見つけた子守歌に手を加えて作ったとされる。ビートルズ最後のアルバム『アビーロード』の後半の“8曲と少し”のメドレーの6曲目に収録されている。演奏時間1分31秒と短いのに、ビートルズの曲の中で最も愛されているもののひとつ。表題の直訳「黄金のまどろみ」は、完全に眠りに落ちる前の最も心地良い時のことである。

このころビートルズは解散寸前。精神的にバラバラになっていて、この曲の演奏にはJ.レノンが参加していない。そんな状況で作ったアルバムが彼らの最高傑作と言われるのだからすごいことである。

Once there was a way to get back homeward
Once there was a way to get back home
Sleep pretty darling, do not cry, and I will sing a lullaby


   昔は故郷へと帰る道があった 家に帰る道が
   おやすみ、可愛い娘よ 泣かないで そしたら子守歌を歌ってあげよう

Golden slumbers fill your eyes
Smiles awake you when you rise
Sleep pretty darling, do not cry, and I will sing a lullaby


   黄金のまどろみがお前の両目を満たし
   時が来れば微笑みがおまえを目覚めさせる
   おやすみ、可愛い娘よ 泣かないで そしたら子守歌を歌ってあげよう


洋楽のすすめ(8) CYNDI LAUPER:TIME AFTER TIME

(2016年8月19日発行の『神谷塾だより』に掲載したものです)



シンディ=ローパーは1953年ニューヨーク市生まれの歌手。はじけるようなパワフルな声の持ち主で、歌うために生まれてきたような人である。マイクが要らないのではと思うほどの声量だが、意外にも喉の酷使がたたって声が出なくなり、活動を休止していたことがあるそうだ。日本びいきであることでも知られる。

「タイム=アフター=タイム」は1983年の作品で、シンディとバンドのキーボード奏者だったロブ=ハイマンとの共作。全米ヒットチャートで初の第1位になり、多くの人に愛され、歌手にもそうでない人にも多くカバーされている(後述)。

別れた元恋人を思い、気遣う歌である。time after timeは通常は「何度も何度も」だが、この曲の中では「いつも・いつまでも」。

Lying in my bed, I hear the clock tick and think of you
Caught up in circles, confusion is nothing new
Flashback-warm nights-
Almost left behind, suitcase of memories, time after-


  ベッドに横になり 時計の音を聞きながら あなたのことを思う
  思考は堂々巡り でも混乱するのはいつものことだわ
  ふと脳裏に蘇る 愛に満ちていた頃の暖かな夜の思い出
  それはスーツケースに詰めて ほとんど置いてきてしまった

Sometimes you picture me-I'm walking too far ahead
You're calling to me, I can't hear what you've said-
Then you say-go slow-I fall behind-
The second hand unwinds


  私を思い浮かべることもあるでしょう 私は先に来すぎていて
  あなたが呼んでいるのに あなたが何を言ったのか私には聞こえない
  そしてあなたは言う ゆっくり歩いてくれ 見失っちゃうじゃないか と
  秒針が巻き戻されていく

If you're lost you can look-and you will find me time after time
If you fall I will catch you-I'll be waiting time after time


  道に迷ったら辺りを見渡せばいい 私がいるわ いつもどこにでも
  倒れそうになったら私が受け止める 待っていてあげるから いつまでも

After my picture fades and darkness has turned to gray
Watching through windows-you're wondering if I'm O.K.
Secrets stolen from deep inside, the drum beats out of time-


  私の面影が色褪せ 暗闇が薄明へと移ろうころ
  窓越しに見ながら あなたは気遣ってくれる 私は大丈夫かと
  心の奥底の秘密が明かされ 胸のドラムは調子外れに鳴っている

「輪の中に捕らわれる」から「思考が堂々巡りに陥る」。
handは時計の針。時針はhour hand,分針はminute hand。
ifは「…かどうか」。動詞wonderの目的語になる名詞節を導く。

さて、ジャズトランペットのマイルス=デイヴィスがこの曲に惚れ込み、'85年からレパートリーにしている(トランペットで)。さらにその演奏に惚れ込んだジャズ歌手のカサンドラ=ウィルソン(下の写真)が'99年、今度はまた歌でカバーした。で、“マイルス版”はオリジナルの演奏をほぼなぞっているのだが、“カサンドラ版”ではかなり改変されている。コードがジャズ的なのは当然として、改変の最大のポイントはテンポ。緩やかで、けだるい。だが慈愛に満ちている。



神谷はこの曲をカサンドラ版で初めて聴いて惚れ込んだものだから、カサンドラ版のほうに馴染みがある。後になってオリジナルに興味が湧き、“シンディ版”を聴いてみたところ、この名曲に対する第一印象は「?」であった。詞の内容に対してテンポが速すぎて、詞の良さを損なってしまっているように思えるのだ。だからジャズ界では神と崇められるマイルスの演奏を聴いても印象は同じであった(困ったことである)。「オリジナルを凌駕することにカバーする意義がある」とすれば、こんな感想を持つのも変ではないはずなのだが。