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神谷塾的勉強と受験と子どもの教育
札幌で学習塾を営む神谷が、日々生徒と接しながら考えたことをつづります。  おすすめの勉強法や高校・大学受験、教育全般に関する話題を書いていきます。  ★コメントには必ずお返事します★

プロフィール

神谷英樹

Author:神谷英樹
1962年、愛知県知多郡に生まれる。
1981年、愛知県立半田高校を卒業。
1983年、予定外の2年の浪人生活を終えて北海道大学に入学。
1988年、北海道大学理学部地球物理学科を卒業、地質コンサルタント会社に入社。浦和市(当時)にあった研究所に勤務。
1995年、どうしても北海道に戻りたくなってその会社を退職。札幌市内の学習塾で講師の職を得る。
2001年、独立開業。屋号を神谷塾とする。
家族は妻と大型犬1頭。息子2人は東京在住。趣味は物理と化学と野球とギターとベース。



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テストが返ってきたら

(2019年6月14日発行の『神谷塾だより』に掲載したものです)

テストの答案が返ってきたら、不正解だったものをしっかり分析して今後に活かそう。

「不正解」と一口に言っても原因はさまざまだ。
①そこを勉強していなかった
②苦手なところだった
③問題をよく読まなかった
④計算をミスった
⑤うっかり間違えた(いつもの自分ならできていた、のか?)

①と②は心配しなくていいだろう。「締切に間に合わなかった」のであって「知性が足りていない」わけではないからだ。この先も実力テストとか入試があるから、遅ればせながらしっかり勉強しておこう。

問題は④と⑤だ。もしかしたら、これまでもしょっちゅう同じことを繰り返してきてはいないか?数学なら符号のミスとか、英語なら三単現のsとか複数形のs、時制の誤り、コンマ・ピリオド・クエスチョンマークの漏れ、などなど。「またやっちまった」ではダメなのだ。自分の間違いのクセを知って、自分を教育しなくてはね。

「何が良くなかったのかわからない」というものがある人は、その部分をわかり損なっている可能性がある。すぐに相談しなさい。

振り返れば勉強方法にも、反省すべき点と良かった点があるだろう。良かった点はよく憶えておいて、引き続き実行したまえ。たとえば「朝早く起きて数学をやったら冴えていた」とか「寝る前に英単語を練習したらよく憶えられた」という人は、習慣にするといいのだ。継続は力なり。きっと将来につながる。

反省を促したい点をひとつ書いておく。中学生諸君で、塾のワークの復習(青マルの解き直し)をした人はどのくらいいるだろうか。土日も含めて君らの試験勉強にずっと付き合ってきた感触では、試験範囲を解ききるのが精一杯か、それすらも達成できなかった人がいるだろう。塾のものに限らず,どんな教材にも言えることだが、解きっぱなしでは効果はあまり期待できない。試験範囲を解き終え、復習を始めてからが勉強の本番なのだ。

今回の試験で、十分に準備できず結果も今ひとつだったという人は、その理由に心当たりがあるはずだ。今回の自分の勉強ぶりをよく分析して、次のテストで大躍進することを期待したい。



それは英語の問題ではなくて

中学生の英語を見ていると,ただの間違いでは済まない間違いに考え込むことがあります。それは英語がまずいのではなくて,英語とか日本語に限らない根本的なところに問題があると思える。それを書いてみます。

最近経験したもの(昔からよくある)では,こんなのがありました。人称代名詞の目的格(中1)の理解を問うものです。

まず,特に難しくもなんともない問題から。

(1) 回答文の空欄を埋めよ。

Does Ken know her?
  -No. He doesn't know    well. ①
Does Ken know Jane?
  -No. He doesn't know    well. ②
Does Ken know them?
  -No. He doesn't know    well. ③
Does Ken know Jane and her mother?
  -No. He doesn't know    well. ④


正解は

① He doesn't know her well.
② He doesn't know her well.
③ He doesn't know them well.
④ He doesn't know them well.


です。人称代名詞の格変化を憶えてさえいれば,これを難しがる子はあまりいません。話題になっている彼女(ジェーン)や彼女ら(ジェーンとその母)は会話に参加していない。つまり,問答する2人にとって,共通して3人称だからです。

では本題。これはどうでしょうか。

(2) 回答文の空欄を埋めよ。

Does Ken know you?
  -No. He doesn't know    well. ①
Does Ken know you and your mother?
  -No. He doesn't know    well. ②


正解は

① He doesn't know me well.
② He doesn't know us well.


です。今度は,答える人にとっては自分とか自分と母のことですから,「私を」「私たちを」良くは知らない,と答えることになります。これだって難しいはずはなく,正解する子は初めから何の苦労もなく正解しますが,正答率はグッと落ちます。代表的な誤答はこれ。

① He doesn't know you well.
② He doesn't know you well.


こういう問いを形式的に(字面だけ見て)解こうとする子は,you について訊かれているからと,オウム返しに you とするようです。違うよと言われてちゃんと考えれば正解に至るに違いありませんが,多くの子は思考停止して,you じゃなければ your か?などと支離滅裂になっていきます。一度日本語にして考えてごらんと仕向けるのですが,疑問文のほうを日本語にしてみるだけで,回答文を日本語で作ることができず,立ち往生します。

このタイプの子は,上の(1)も形式的に解いている可能性があります。形式的に解けば正解できてしまうので,「わかっていないことがわからない」まま通過してしまうのです。

これは「英文法がわかっていない」のではないですよね。それ以前に,2人の人間が問答する状況とか設定が把握できないのです。この場合,英文法をどんなにあくせく勉強しても解決には遠いように思いますし,教科としての「英語」(それと「国語」)だけの問題でもない気がします。いったい今,どんな世界観で生活しているのだろう?とか,将来仕事をする上で何か困ったことにならないか?と心配で。

私の感触では,この子らはたぶん読書量が足りない。文学的文章(小説や戯曲,随筆)によく触れて,脳内に「状況」を浮かび上がらせる力を養うこと。これが英語の勉強と同等以上に必要ではないかと思います。この話題についてはまた触れるつもりです。



週刊あれこれ(2019.6.3~6.9)

某日×3 高1生の1対1指導。定期試験中は帰宅が早いのを活かして,午後の早い時間に約束して試験前日の総復習をする。数学は日常的によく見ているので割愛,物理基礎・化学基礎・生物基礎と古文をやる。科目によっては一夜漬けの手伝い。

某日 早朝,犬散歩から戻ってから自宅周囲の草むしり。雪が解けたかと思うと「あれよ」という間に庭一面雑草に埋まってしまう。夏場はずっと草むしりに追われるが,これが確実に減量につながるのでむしろ有り難いと思っている。初日は道路沿いで放置すると近所迷惑な1m×10mくらいを片付ける。45分作業して下半身がまんまと筋肉痛に。

某日 公園内の熊出没情報が取り下げになったのと時を同じくして,自宅の近所に新しい熊出没情報。公園も町内も森につながっているので,同じ熊公であろうか。よくもまあ,こんな危険動物の棲む土地に自分もご近所さんたちも暮らしているものだと感心する。

6月8日(土) 先週に引き続き中学生の定期試験対策。高校生は一足先に試験が終わり,この週末は中学生だけ。中1生は試験範囲が狭い上に課題をびしばしと消化させてきたので余裕があるが,中2生と中3生はおおむね未消化の課題が山積していて,けっこうな仕事量である。午後イチから夜まで教え続けでへとへとになる。「仕事を溜めると直前になって自分もおれ(塾長)もしんどいし,しんどい思いをする割には定着しないから早め早めにやれよ」と言い続けているのだが,改善されない。

6月9日(日) サザンオールスターズのライブに妻と札幌ドームへ。今年でデビューから40周年(休養時期を入れて)ということだが,一昨年冬の桑田佳祐ソロのライブを別とするとサザンのライブに出かけるのは実に初めてである。十数年前に一度チャンスがあったが酷い風邪を引いてしまい高熱もあったため断念しており,その分も楽しみたいと期待して出かけた。席はスタンドで実物は米粒大,大スクリーンの映像が頼りではあったが,大満足で帰ってきた。
 新旧まんべんなく取り混ぜ全36曲。昔から好きでよく聴いたり歌ったりしている「赤い炎の女」「マチルダBABY」「慕情」「LOVE AFFAIR~秘密のデート」などがとても嬉しかったが,特に「女神達への情歌(報道されないY型の彼方へ)」をライブでやってくれるとは思わず,感激ものであった。それにしても,原由子氏がリードヴォーカルの「北鎌倉の思い出」以外は桑田氏が全部歌っていて,それを2晩続けるのだから,ノドのタフさたるや尋常ではないのである。



週刊あれこれ(2019.5.24~6.2)

某日 店じまいも近づいた21時半ごろ、猛烈な睡魔に見舞われる。睡眠不足なのは毎度のことだがこの日に限ってやたら眠気が重く全身が気怠い。早く学校が引けた高1生を14時から1対1で見、16時からは三々五々集まってくる中学生を見、学生スタッフのいない日だったので夕食を取るタイミングを逸したまま19時を過ぎてもずっと一人で教えていた。疲れたのは確かだが,それにしても疲れ方が甚だしいのでヘンだなあと思っていた。22時を過ぎて生徒が全員帰ってから、やれやれと遅い夕食を取るとにわかに目が冴えて元気が出た。ガス欠だったようである。

某日 ある中高一貫私立校(高校3年間のコースもあり)の塾屋向け説明会。当塾からは毎年チラホラとここの高校を受験する生徒があり,出かけないと聞けない合否情報があるので毎年出向く。ここは英語の指導に力が入っていて,新制度の大学入試への対応もバッチリだということなのだが,数学や理科がどうなっているのか心配なところである。

6月1日(土) 中学生・高校生の定期試験対策。15時~22時の間であれば入室も退室も自由(当塾ではフリータイムと呼んでいる)。夕食持参可。高校生は試験を翌週に控えているので,ときどき質問しながら黙々と課題を解く。中学生は試験までまだ余裕があり,もっぱら塾の教材の未消化分を進めて,いつものように塾長のマル付け+指導を受ける。
 中学生については,各教科たった1冊の教科書準拠ワークの試験範囲の問題が試験当日までに解き終わらないことがある。基本的にすべて自力で解いているためだ。だがそれでは「解くべき問題を解きべき時期に解かない」という誠にもったいないことになるので,試験前の週末を利用してガーッと解かせて間に合わせるわけである。実は,試験範囲の問題を隅々まで解き終えてから解き直しをしてこその試験勉強。この週末と次の週末でそれを果たせるといいのだが。今年は中1生の多くが塾長の勧め(ほとんど命令)に素直に従い,初の定期試験に向けて周到な準備をしている。

6月2日(日) 前日と同じく試験対策。10時~17時。高校生はほぼ全員昼食持参で6~7時間頑張っていく。中学生の多くは昼食後に来て4~5時間やっていくという感じ。1日・2日と続けて長時間粘った結果,かなり仕事が捗った生徒もあり。



勉強場所を決める

札幌では,高校生なら来週に前期中間試験,中学生なら再来週に1学期定期試験という人が多いことでしょう。いつ・何を・どこまで勉強するか,計画を立てて実行している人もいるでしょう。私が中高生の頃は,たいてい実行できないので計画を立てるのは諦め,各教科の実績だけ「見える化」して勉強していたように思います。

さて,計画を立てる/立てないは別として,「いつ・何を・どこまで」勉強するかに加えて「どこで(どの場所で)」という点も考えるといいのではないかと思います。大人なら「毎日出勤前にカフェで30分,資格試験の勉強をする」などと決めて実行している人は多いはず。これを真似るのです。

たとえば,地下鉄など交通機関を使って通学する高校生で,部活がなく,家業の手伝いなどもない人の場合,こんな感じでしょうか:

起床後・朝食前 <自室で> 数学の予習
登校時 <車内で> 記憶もの(英単語・歴史年号など)
始業前 <教室で> 小テストの準備
休憩時間 <教室で> 宿題
放課後 <教室で> 宿題
下校時 <車内で> 記憶もの(英単語・歴史年号など)
帰宅後・夕食前 <自室で> 英語/古典の予習
夕食後・就寝前 <居間で> 数学・英語の大学入試対策


勉強するメニューを時間・場所と結びつけて,「数学の予習はこの時間にここで」と決めておくのです。すると,ルーティーンとして進めて行かなくてはならない勉強事項一つ一つがじわじわ捗っていきます。ポイントは,

家族の誰よりも早く起きて孤独な環境(自室)で数学をやる
学校が早くから開いているのであれば早めに登校する
放課後,教室や自習室で宿題を済ませる
自室のほか居間の一角に勉強スペースを作ってもらい,自室と居間を行き来する
平日は数学・英語で手一杯だと思われるので,国語・理科・地歴公民は休日にまとめて復習する
何かの都合で溜めてしまったら休日に挽回する


といったことでしょうか。しっくり来ない部分は自分がやりやすいように適宜変えて行けばいいのです。

この件は定期試験の前に限りません。机に向かうようにはしているんだけど捗らない,あるいは捗っている実感がない……という人は,一日のサイクルとして「いつ・どこで・何を」勉強するかをアレンジして,実行してみませんか。